ものがたり

「ノスタルジックが止まらない」

 
主人公の男は、ある日、プラットホームから〈別世界〉に“どぼん” と落ちる。
男は、そこで、すでに地面の下に埋められた河の住人らと出会う。
河の住人らは、男を豪勢にもてなし、実は 人間が本性を現すのをうかがっていた。
男は、案の定 現実の世界で 抑えていた欲望を この〈別世界〉で叶えてやろうと、生きものをつなぎ合わせることで怪物の創造に成功する。一方、”いのちの精霊”(リアント)は、様々な現生体をこの世に生み出す。精霊が念仏を唱えると枯渇した河の記憶が ”光る河” (川野眞子)となって蘇る。しかし、“光る河” は再び枯渇し、元にはもどせない後の祭り。最後にやって来る男の運命やいかに-----
 
 
 

公演概要

 
 「どぼん」は、ある男の奇談を描いたオリジナルの物語です。この物語の主人公は、システマチックで物事が速く進んで行く環境で働く、勤勉で真面目なサラリーマン(丸山和彰)。 
 
物語の始まりは、ある日、主人公の男が、普段、私たちの過ごしている足の下にある〈別世界〉に“どぼん” と落ちる。
 
アニメーション(川野博也)やセット(考案作成:阪野一郎)を使った演出の工夫を通して誰もが 物語の主人公とともにこの作品の想像的な世界観に自然に入り込むことができるでしょう。
  
 子供の頃に河で魚やザリガニを採った思い出があるという人はどんどん少なくなっているのではないでしょうか? この物語の主人公は、そういう思い出のある世代です。作品「どぼん」では、映像(飯田将茂)、かぶりもの(ニシハラ☆ノリオ)、衣裳(金田かお里) など、さまざまな見どころを通して〜河でサリガニ採ったことない〜 という世代の人たちにも、この作品のノスタルジックな世界観を十分に味わってもらえることでしょう!
 
 公演全体を通して〈主人公の 子供の頃の記憶〉と〈私たちの足の下で 枯渇した 河の記憶〉。ふたつの異なる記憶が舞台進行を通してひとつに重なり合って行きます。この物語で最も大切にしていることは、過去、現在、そして未来を見つめるまなざし。
 
 新進ダンサー(水島晃太郎、ナディア 他)による瑞々しいダンスとまたリアント、川野眞子の2人のダンサーを通して日本とインドネシアに通じる身体表現の共通性までの幅広いダンスで物語を表現するエンタテイメントです。