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こんにちは、ナチュラルダンステアトルです。今、福岡県、熊本県、佐賀県、長崎県の小学校、中学校、特別支援学校で「文化芸術による子供の育成事業」を実施中です。
 
ほとんどの学校で先生たちから「うちの子供たちはシャイで人前で踊ったり表現することが苦手なので」という前置きがあります。結果、キレッキレで踊る子供たちを目の当たりに一番驚いているのは先生たちかもしれません。子供同士、先生と子供たち、学校間交流など、コミュニケーションを作ることもダンス・イノベーションのひとつです。
 
子供たちの多彩なパフォーマンスに魅せられてきましたが、事業を通じて様々な場所に訪れ、古くから大切にされている場所、そこだけにしかないドラマにも魅せられてきました。多様な民俗性と文化がひとつの島の中に治っている日本、その中で育まれている気質や性質、その多様性、違うことの素晴らしさを温故知新、見直すことの大切さ。

ルポタージュ:川野眞子(ワークショップ講師、舞台解説者)


熊本県


震災を受けて工事中の熊本城に心を痛めている人も少なくないでしょう。私たちが事業を実施した学校でも地震で校舎が崩れ、生徒たちはプレハブの校舎で学校生活を送っていました。生徒たちの闊達な姿がよりいっそう輝いて見えました。文化庁の巡回公演事業は学校の体育館がワークショップや公演の会場となるところが事業の大きな特徴です。これなら子供たちの身近な環境の中で「どこでも」芸術のスイッチを入れることができる。様々な地域に訪れ、そこに暮らす子供たちとふれあい、そこだけにしかない文化や歴史にもふれながら今を生きる人たちのために耕す芸術活動がもっとあっていいと思います。

2018年7月に世界遺産登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」。天草に滞在中、「大江天主堂」と「崎津天主堂」を訪ねました。日本家屋の農村や漁村らしい風景に突然現れるゴシック様式の教会。禁教の中、250年もの間信仰を守り抜いたキリシタンの歴史。熊本から天草へのルートは今でこそ道がつながっていますが(天草大橋)、その昔、船で島に渡り、さらに、山を抜けてこの教会にたどり着いた人にとって、南蛮文化との驚きの出会いだったことは想像に難くありません。実際、与謝野鉄幹と、まだ学生だった北原白秋など、この地を訪れ、のちに異国情緒とロマン溢れる「南蛮文学」と呼ばれる新しい日本文学を展開したという。

天草ロザリオ館にて



 


人吉に滞在中、ホテルから歩いて3分の場所に平安時代の大同元(806)年に創建されたという実に千年以上前からそこにある神社を見つけました。平成20年に国宝に正式に指定された「青井阿蘇神社」。急勾配の茅葺(かやぶき)屋根が特徴。そのもっこりとした門をくぐると右手に幼稚園があって、ジャンジャカ音をかけて子供たちがダンス(発表?)の練習をしている。重要文化財が人々のいとなみの中に溶け込んでいる姿がいい。近くの川では地元のおじさんたちが鮎釣りを楽しんでいる。事業を実施して10年が経過し、ワークショップや公演を通じて感じる子供たちの反応や感触の違い、「ズバリこう違います」とは言い難い地域差の正体は本当の豊かさではないかと。温故知新。若いダンサーたちと一緒に新しい作品や取組を広げる上でしっかりとしっかりと共有して行きたいことです。

佐賀県

カンパニーの代表、中村しんじのふるさと唐津市にて公演を実施しました。唐津市は佐賀県の北西に位置し玄海灘に面する市。唐津と言えば、毎年11月2,3,4日に開催される唐津神社の秋季例大祭「唐津くんち」が有名です。祭りで使われる荘厳華麗な曳山(ひきやま)は国の重要無形民俗文化財に指定されている。一体が2~3トンの巨大な漆工芸で14台の曳山がある。祭りで奏でられる「曳山囃子(ひきやまばやし)」は各町内で、それぞれに特徴があり、微妙に異なると言われている。唐津の子供たちに親しみのあるお囃子を公演の一部にアレンジし、ダンサーも唐津っ子のために「エンヤー!エンヤー!」という掛け声、ドラマの創造に挑戦!
 
今、明治維新から150年となる節目に、佐賀県全域で「肥前さが幕末維新博覧会」が開催(2018年3月17日〜2019年1月14日)されていた。

 
また、武雄市で大自然とデジタルアートのコラボと出会う。武雄温泉で有名な場所ですが、「御船山楽園 かみさまがすまう森のアート展」として御船山楽園とチームラボによるデジタルアートイベントが開催されていました。約15万坪の広大な庭園が幻想的な雰囲気に包まれる。都市型に偏らないアートの発信に共鳴しつつ、よりいっそう舞台芸術の魅力発信に努めたいと思いました。


 
 
 

福岡県

 
 
 


こんにちは。さーかす団員の戸田です。
旅公演の醍醐味は、その土地の空気を肌で感じながら、その歴史や文化の中で生きる方々と出会えること。
毎朝、「今日はどんな子ども達に会えるんだろう?」と、ワクワクしながら体育館の扉をくぐります。
 
10月の後半戦は福岡県!旅のスタートは、大都会・天神に滞在です。
お宿に着いた時は正直「東京と変わらない都会なのねー」と思ったのですが!...
中心地から車で40分も走れば、大海原広がる糸島があり、昔ながらの“日本の田園風景”にも出会えました。高層ビルを見ていたのに、振り返ると海が広がっている...その光景がちょっと不思議。
地元の方と話すと「生活にちょっと疲れたら、すぐに海を見たり山に登ったりできる」とのこと。日常生活の中で、スイッチの切り替えができるのがうらやましい!
 
そしてさすが、大和朝廷時代から大陸への玄関口として栄えた福岡県。異文化の影響からか、人々の気質が、大らかで賑やかな印象でした。
公演先の子ども達も、にこにこと近づいてきて、「何歳ですかー?」「この中に好きな人はいるんですかー?」と、オープンな質問を次々寄せてくれます。明るい。かわいい。
 
都会と自然が近いように、生活とダンスが近づいていくといいなぁ...と、海を眺めながら思う、福岡の日々でした。

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